バッカナール ワインサロン
【シチリア】
★開催日時 2024年1月22日月曜日 19:00~
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①Cusmano Brut700 クズマノ ブリュット 700 2019 / クズマノ
②Munir Sicilia Bianco 2022 / Valdibella ムニール シチリア ビアンコ /生産者 ヴァルディベッラ
③ IDDA Bianco 2020 / IDDA イッダ ビアンコ /生産者 イッダ
④IDDA Rosso 2019 / IDDA イッダ ロッソ /生産者 イッダ
⑤NeroBaronj 2009 / Gulfi ネロ バローニ /生産者 グルフィ
⑥Bukkuram Passito Di Pantelleria / Marco de Bartoli
ブックラム パッシート ディ パンテッレリア /生産者 マルコ デ バルトリ
①Cusmano Brut700 2019
ブリュット 700 2019 / クズマノ
シチリア各地でそれぞれの土壌に合ったワインを生産する実力派クズマーノがシチリア西部フィクッツァ農園の標高700mの畑で造るブリュット「700」。ピノネロ(ピノノワール)55%、シャルドネ45%がブレンドされた瓶内二次発酵(=シャンパーニュ方式)で造られ、柑橘系の果実や白い花などのアロマ、まろやかさと爽やかさを兼ね備えた逸品。
酸度を保ちタンニンを抑えるため、プレスしたブドウの最初のモストのみを使用。低温発酵後に約5ヶ月間澱と共に寝かされます。その後、24ヶ月間の瓶内二次発酵を経て完成します。
【クズマノ】
彗星のごとくシチリアワイン界に現れたワイナリーです。
クズマーノ社は2000年に創業したばかりですがその品質とコストパフォーマンスの高さで非常に人気があるワイナリーです。
クズマーノ家は祖父の代からバルクワインを生産していましがシチリアワインの品質・知名度の向上とともに元詰めを考え、長年様々な研究を行った結果2000年に元詰めを開始しました。
そしてその年のヴィンテージのクズマーノ社のトップワインノアがトレビッキエーリを獲得、注目のワイナリーとなりました。
クズマーノ社は、ワイナリーを切り盛りするアルベルトとディエゴの兄弟が中心となり、運営しています。
シチリア全土に8ヶ所のテロワールの異なる畑を所有し、それぞれの土地の個性を生かしたワイン造りを行っています。
最新技術や外来品種を取り入れつつも、あくまでインツォリア種やネロ・ダーヴォラ種など土着品種の可能性を追求。
国際的ブドウ品種のシャルドネやシラーを掛け合わせ、力強い厚みあるワインを造り出しています。
AAA
AA
②Munir Sicilia Bianco 2022 / Valdibella
ムニール シチリア ビアンコ /生産者 ヴァルディベッラ
ワイン名「ムニール」とは、827年から約200年に渡りシチリアを支配したアラブの言葉で「光」。
光は彼らの土地を最も特徴づける要素であり、自分たちのワインも光で溢れたものであって欲しいとの願いから。
カタラット種100%から作られる、白や黄色の花々や柑橘類の香り、果実味、ミネラル感ともに豊かで程よい厚みのある味わい。
1,2年経過して少し果実が穏やかになってくると、より立体的な味わいになるところも魅力的。
足腰のしっかりした、シチリアの大地と太陽の力を伝える白ワインです。
【ヴァルディベッラ】
ヴァルディベッラはもともと1990年に、「地元の生産者を巻きこんで、テロワールを尊重しながら、栽培から瓶詰まですべての段階をフォローする」という考えの元立ち上げられた、トマス&ギーセンという会社が各地で造る協同組合の一つだった。
ヴァルディベッラは、ムニールをつくっていたが、徐々に規模が大きくなり、トマス&ギーセンのもとを離れ、自分たちで販売まで管理するようになる。
現在は同じ考えを共有する複数の農家が経営しており、「自身の土地から最大限生み出し、最大限与える。そこで働くすべての人と自然をとりまく、現実を認識し、持続可能な農業を行う」をモットーに経営にあたっている。
彼らのHPにはビオ栽培や醸造に関するページだけでなく、「倫理」と書かれたページが存在し、2004年にシチリアで広がった、アッディオピッツォと呼ばれるマフィアの存在に反対するムーヴメントへの賛同の意が掲げられている。
③IDDA Bianco 2020 / IDDA
イッダ ビアンコ /生産者 イッダ
④IDDA Rosso 2019 / IDDA
イッダ ロッソ /生産者 イッダ
“イタリアワインの帝王”が手掛ける、ジョイントベンチャー
イタリアワインのトップ生産者として名高い地位を誇るワイナリー、ガヤ。1859年、初代のジョヴァンニ・ガヤ氏によって創設されて以来、家族経営による徹底した品質主義を貫き、高品質のワインを生み出しています。4代目当主アンジェロ・ガヤ氏はガヤを語る上で最も欠かせない存在です。ピエモンテの伝統あるワイン造りの中で、アンジェロ氏はバリック(小樽)、単一畑の概念、国際品種の栽培を導入し、歴史的な革新を次々と成功させてきました。
その結果、イタリアワインにおける最も権威ある評価誌ガンベロ・ロッソにおいて、ガヤは最高評価を歴代最多で獲得。そして醸造の分野で傑出した業績を挙げた人物に与えられる「ワインメーカーズ・ワインメーカー・アワード」を2019年に受賞し、「帝王」の名に相応しい活躍をしています。
そんなアンジェロ氏がシチリア島、エトナにて2016年に着手したジョイントベンチャーがこちらのイッダです。かねてよりこの地でのワイン造りを夢見ていたアンジェロ氏は、2015年に多くの評論家から高い評価を得る現地生産者、アルベルト・グラーチ氏と交流を開始。互いの職人的なワイン造りや情熱に触れていく中で、彼と一緒にワインを造りたいと思うようになり、翌2016年にはガヤにとっても初となるジョイントベンチャー設立を決定したのです。
エトナ火山はシチリア島の人々にとって、厳格ながらも優しく包み込んでくれるような存在。「彼女」を意味する「イッダ(IDDA)」と親しまれていることから、その愛称をワイン名に採用しました。
火山岩土壌と高い標高由来の冷涼さを擁す注目産地
エトナはイタリア最大の面積を誇る州、シチリア島の西部に位置するエリア。「スーパータスカンの父」故ジャコモ・タキス氏や、「バローロ・ボーイズ」を牽引したマルク・ディ・グラツィア氏も目を付けていた産地です。また、ジェームス・サックリングはエトナを「地中海のブルゴーニュ」と表現し、多くの特集が組まれるなど、国外からもエトナのワインに注目が集まっています。
アンジェロ氏は「エトナはランゲと同じく、エレガントで魅力のあるワインを造ることができる場所。気候変動の課題も考慮の上、エトナのブドウ畑がヨーロッパで最も標高が高く、収穫期が大陸で最も遅いことが重要だと感じる。」とコメント。また、世界的に問題となっている気温上昇や干ばつ、大雨や激しい雹などの気候変動や環境の変化に対して、まさに理想の地の一つと言えるのです。
エトナの土壌は絶え間ない火山活動と密接に結びついているため複雑で、区画内でも深さや土質の構造が大きく変化。アンジェロ氏は「火山岩土壌がもたらすミネラル感と、高い標高がもたらす冷涼さがエレガントなワインを造り出す。」と言及しています。
ニュアンスに富んだワインを生み出す、エトナ山南西側斜面に広がる畑
イッダが所有するのは、標高600~970mに位置する、エトナ山の南西側と北西側に広がる3つの畑。山の北側は十分に開墾され高い評価が確立されていますが、南側は開墾こそ十分にされていないものの、畑の向きや標高、土壌の種類を幅広く有しているのが特徴です。
様々なニュアンスを見出すため、土壌の個性が明確で気温、標高、日照量におけるバリエーションの異なる3区画、ビアンカヴィッラ、ベルパッソ、タルタラチにてブドウ栽培を行っています。その中でもビアンカヴィッラの畑は最も古い土壌で、約6万年前のエリッティコ時代に由来した古い溶岩流を備えていることから、小さく丸い小石を多く含有。上品でジューシーかつ、豊かで複雑なアロマを備えたワインが生み出されるのです。
シチリアの伝統的品種から造られる、複雑で優雅なスタイル
イッダではエトナの伝統的でポピュラーな黒ブドウ品種であるネレッロ・マスカレーゼと、白ブドウ品種のカッリカンテを主に栽培しています。ロッソに使用するネレッロ・マスカレーゼは、ネッビオーロやピノ・ノワールを思わせる淡い色調で、フローラルなアロマと厳格なタンニンが特徴。そのため、しっかりとした果実味を持ち合わせたネレッロ・カップッチョとブレンドすることにより、豊かで複雑なアロマを備えた赤ワインに仕上がります。
ビアンコに使用するカッリカンテは成熟が遅いため収穫時期が難しい品種。ワイン・アドヴォケイトはイッダ・ビアンコを「カッリカンテがエトナワインの主役であると主張している」とその品質を高く評価。複雑な骨格と共に生き生きとした酸味を備えており、深みのある優美なスタイルのワインを生み出します。
イッダのラベルに描かれているのはエトナ火山をモチーフにした螺旋模様。螺旋はシチリアで周期的な連続性、拡大、発展を意味する古代のシンボルであり、アンジェロ氏は「鳥の飛行や貝殻、DNA、指紋に至るまで、自然界やあらゆる生命に密接に関わる幾何学図形だ。」と語っています。アンジェロ氏とグラーチ氏の好奇心とたゆまぬ探求心のもと始まったワインをぜひご堪能ください。
⑤NeroBaronj 2009 / Gulfi
ネロ バローニ /生産者 グルフィ
ネロ ダーヴォラ種100%
ネロバローニの畑は石灰質土壌の上に粘土質、砂利質が形成されている。優良なブルネッロのようなエレガントでしっかりとした果実味で、長く深い余韻を醸し出す。4つのクリュの中で一番長熟。ブドウの平均樹齢35年。オークの小樽で20~24ヶ月熟成。ノンフィルターで瓶詰め。瓶熟24ヶ月以上を経てリリースされる。熟した黒果実を凝縮させたような芳醇な香りで、ミネラルや鉄分のアロマも感じる。ふくよかで濃密な果実味が口中で広がり、タンニンと酸のバランスが素晴らしい一献。
【グルフィ】
イタリアを代表するネロ・ダーヴォラの名手であると同時にシチリアン・ビオの最高峰と言って過言でないグルフィ。ワイナリーの設立は2000年と歴史は浅いが、10年足らずで世界中のワイン関係者から注目される存在となった。
当主のヴット・カターニャはシチリア生まれのパリ育ちで、F1の特殊油脂の会社で財をなした人物。もともと彼は大のブルゴーニュワイン・マニアであった。自分が生まれたシチリアの土地とブルゴーニュの土地が似ていることに気づき、90年代半ばにワイン造りを決意する。
彼が造ろうとしたワインのコンセプトは明確だった。ブルゴーニュのクリュの概念を取り入れ、テロワールの特徴を最大限引き出すこと。有機栽培によりブドウの自然の旨みを重視すること。そしてワインでの儲けは考えないで高品質の物をリーズナブルな価格で提供することだった。僅か10年足らず世界的評価を得たのは周知のこと。2012年イタリアの専門誌「Guida Al Migliori Vini D’Italia 2012」(グイダ・アル・ミリオーリ・ヴィーニ・ディ・イタリア2012)では最高賞のワイナリー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
「クリュのワインはローカルというより国際的レベルの偉大なワインである。偉大なネロ・ダーヴォラはパワフルで洗練しておりバランスがいい」と賞賛された。
ワイナリーが誇るフラグシップが単一畑で造られる4つのクリュワイン。これはネロ・ダーヴォラのグラン・クリュと言って過言でない逸品。2006年は大成功を収めたヴィンテージ。
⑥Bukkuram Passito Di Pantelleria / Marco de Bartoli
ブックラム パッシート ディ パンテッレリア /生産者 マルコ デ バルトリ
ブックラムはシチリア南西にある小島パンテレーリア島で作られます。パンテレーリアはギリシャ神話にも登場するほど歴史が古く、かのカサノヴァも女性を籠絡するのにパンテッレリーアのパッシートを利用していたそうです。天候などに恵まれた年にのみ生産されます。50%のブドウは8月中旬ごろ収穫後天日干しにされ、残りのブドウは9月の上旬まで樹上でさらに熟させた後に収穫、アルコール醗酵をさせます。醗酵が活発になった頃、3週間にわたり天日干していたブドウを粒のままモストへと加え、約3ヶ月間のマセレーションを行い、その後約30ヶ月以上の樽熟成を経たのちにボトリングされます。美しい琥珀色で豊かな香りと非常に長く続く余韻。イタリア エスプレッソ誌で評価の高いブックラムです。
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